2006-01-01から1年間の記事一覧

櫻井先生と森先生

燕王公孫淵の敗死と、邪馬台国女王卑弥呼の使者 - Backlash to 1984の続きである。hazama-hazamaさんの意見http://d.hatena.ne.jp/hazama-hazama/20061227のうち、今度は以下の部分から掘り下げつつ、この話題を振り返ってみようと思う。 「征服王朝」や「遼…

「倭人、時をもって盟すること有りや」

文明論と史論 - Backlash to 1984で書いた拙文に、saitoさんとhazama-hazamaさんからトラックバックをいただいた。そこであらためて考えたことを述べてみようと思う。それにあたって、まずは史論の続きとして、hazama-hazamaさんのブログでのご意見(http://…

トインビーとハンチントン

http://www.kyoiku-saisei.jp/townm/townm_houkoku.html ↑この中の櫻井よしこ氏の講演内容について、kmizusawaさんという人がこのように書いている(http://d.hatena.ne.jp/kmizusawa/20061222/p2)。この意見について、私の感じたことを述べてみたい。この人…

北海道の球団、初の日本一

数年前に他界した母は、現在の平気寿命からすると随分と若くして亡くなったのだが、呼吸器系の持病を長く長く患った人の常として最期は「まだ生きていてほしい」とは思えない状態が続いていたので、心の準備もできていたこともあり、「早い死」だとは思わな…

近代化狂想曲

福田恆存(つねあり)という人がいる。故人であり、私が読んでお世話になったのは氏が亡くなって随分たってからだ。保守の代表論客と呼ばれたそうである。反動とも言われたそうである。その間の消息は、私は知らない。私は左翼の子である。左翼学者を父とし…

祖母の涙

今日はお彼岸ということで、お盆には行けなかった墓参りに行ってきた。老いてすっかり弱ってしまい、病んで遠出が無理になっている父の名代としての墓参りでもあった。お墓は山中の霊園にある。秋晴れの好天にめぐまれ、空気がすがすがしかった。

肌の色と人種概念について

人種をめぐる議論が大隅典子の仙台通信で行われいる。その議論そのものについての感想は、そのコメント欄に少しだけ投稿した。そこで、ひとまず視点を変えて述べてみることととする。まず、人種と言っても多様であるということについてであるが、基本的には…

男女論と部落問題について(2)

前回の三人寄れば文殊の知恵 - Backlash to 1984の続きである。さて、いわゆる「弱者男性」について先に少しだけ述べておきたい。この言葉はアンチを含むフェミ界隈でしか見聞きしないのだが、妙な言葉が出てくるものだと思う。おそらくは「男は社会的強者、…

男女論と部落問題について(1)

私がこれまでネット上で見た言説の中で、「いまだに部落や在日が弱者だというのか!あいつらこそ優遇された強者ではないか!」とか「税金も払わないホームレスに税金をかけるな!どうなろうが自己責任だ!」といったようなものがある。いずれも「新しい歴史…

泳げ!にぼしくん

やっと梅雨明け、久しぶりに嫁と休みも合ったので家族で海へ。といっても我が家が海に行くときは、水槽で飼う小魚をゲットするためにいくのが慣わし。ところが先日のニュースによると、この長雨で大量の川水が流れ込んで近海の塩分濃度が薄くなり、なんかの…

生物学的○○

前から不思議に思っていたのですが、「生物学的性差」って、何すか?そこで言う「生物学的」というのは「生物学としての」の意味じゃないでしょう。「生物としての」ですよね。でも「生物として」と「生物学として」はイコールじゃないはずです。「歴史の」…

煩悩を寂滅していたわけではなかった蝿の話

日本学術会議主催公開講演会「身体・性差・ジェンダー ―生物学とジェンダー学の対話―」という催しが開かれたらしい。つねづね「理系と文系の知の断絶」を危惧している私としては、このような対話について、どんどんなされていくべきだと思う。もちろん、今回…

「女嫌い/男嫌い」の何が悪いのか

いやまぁ、あんまり度を越すとよろしくはないでしょう。でも、異性への嫌悪感が全くない人って、いるのでしょうか(いるかもしれませんが)。大なり小なり、時と場合によりけり、あるんじゃないでしょうか。それを口にするのは、そんなにいけないことなのか…

上野千鶴子の「空白の石版」

最近発売になったに『バックラッシュ!』という本に上野千鶴子のインタビューが載ってて、その内容に非常に問題があるとmacskaさんが批判していますmacska dot org » 上野千鶴子氏『バックラッシュ!』掲載インタビューのバックラッシュ性。そこで、そのブロ…

「マジョリティの価値観」(3)

〜前エントリの続きです。三部作最終回は人生篇〜「巨人・大鵬・卵焼き」・・・あぁ、高度成長期。そんな時代に生を受けた、ここにひとりの少年がいました。彼はゲイでした。そして、その時分には、ずいぶんと肩身の狭い思いをすることが多かったのでした。…

「マジョリティの価値観」(2)

〜前エントリの続きです。三部作2回目は寓話篇(笑)〜ここはどこぞの動物村。いえ、みなさんも知ってる、あの昔々の漢土のお話の続きです。「虎の威を借る狐」に業を煮やしたほかの獣たちは、村一番の大きな樹の木陰に隠れて作戦会議。「みんな虎が怖いだ…

「マジョリティの価値観」(1)

「マジョリティの価値観」って、何だと思いますか?何だかわかったような、よく考えるとわからないような気がしませんか?私がこの言葉そのものを考えてみたくなった、興味深いやりとりがありました。macskaさんとこのhttp://macska.org/forum/YaBB.cgi?boar…

自分の主張の是非を話し合わないフェミニスト(ただ言いたいだけ?)

macska dot org » 仲正昌樹著『ラディカリズムの果てに』のラディカルなコメント改竄のコメント欄が閉鎖されたので、こちらに続きを掲載します(正確に言うと、こちらの旧板に6月11日に掲載したものの転載です)。元エントリにおいては、仲正昌樹の引用が改…

「ジェンダー概念の正しい理解」?その1

ジェンダーという用語をめぐって混乱が続いている。私は、この考え方はおもしろいと思ってきて現在に至るのだが、いかんせん、使われ方があまりにも胡散臭いのである。恣意的なのである。誰が?もちろんフェミニストやその同調者である。いわゆる「バックラ…