心理

極限ボートの現実主義

2007-04-12 私ならまず、この病人を海に落とすことに反対し、同乗者の説得を試みます。理由は、この状況でより生存率を下げるのは病気ではなく恐慌だからです。別稿の「平等とは」という観点からではなく、「この状況で少しでも自分の生存率を下げないなら」…

正気と狂気の道徳論

教育再生会議から出てくる話はつまらないが、それを扱った話にはおもしろいものが多い。このたび、二つのエントリを見ながら、ぼんやり思ったことを書いてみたい。

差蔑ではない差別

「差別」という言葉はもともと、「区別」や「選別」の類義語であった。この用法は今でも「無差別大量殺人」等というときに残っている。ここでは選別しないという意味だ。「誰も蔑視せずに殺しまくる」という意味ではない。もともとは「差別する=蔑視する」…

不義理

勢ひ罵り合ひになって、 しかし真に罵っているのは自分だけで、 声を荒げて罵らずにをれないのが真実のことで、 相手は感情が昂ぶってもそれなりに余裕があって、 その余裕がまた癇に障り更に罵って、 ひとはみな余裕のある方を向き、 余裕の無い罵倒を憐れ…

「人前」と「対人恐怖」の文化論 

http://d.hatena.ne.jp/fuuuuuuun/20070312/p1 大変に興味深い題材だ。私も素人なりに考えてみた。 「対人恐怖症は日本に多い(固有だ)、なぜかといえば日本文化は恥の文化で…」 というのが、長い間、精神医学の場でも説かれてきたとのこと。これはいわゆる…

「迷惑かけまい」と「嫌われまい」とは違う

我が家は団地住まいなので、夜間、子供の室内での大暴れには「近所迷惑だからやめなさい」と口にして躾けてきた。ドカーンバターンギャーッって、小さい子だからやるんだけど、でも夜にはするな、と。けれどそれは、隣近所に嫌われまいとのことではない。た…